日本ガス、鹿児島工場内に植物工場を建設/LNG冷熱を活用し、リーフレタスなど栽培
2016年8月15日
鹿児島エリアを中心に都市ガスの供給事業などを行う日本ガス(鹿児島県鹿児島市)は10日、冷熱を利用した完全人工光型植物工場を建設し、葉物野菜の栽培・販売を開始すると発表した。
同社は都市ガスの原料である天然ガスを、オーストラリアなどの産ガス国から-162℃に冷却・液化したLNGとして輸入している。このLNGを気化させる時に発生する冷熱は、大手ガス事業者においては冷熱発電や冷凍倉庫に利用されている。
今回、同社が建設する植物工場はLNG冷熱を栽培時の冷房に有効利用する仕様となっており、完全人工光型植物工場の課題とされる空調コストの低廉化を図る。
これまでLNG冷熱を空調へ利用した植物工場の稼働実績は世界的にも例がなく、LNG冷熱有効利用の新たな取り組みとなる。
また、この取り組みは経済産業省の2015年度の「農商工連携等によるグローバルバリューチェーン構築事業」に採択され、地域新成長産業創出促進事業費補助金(1億円)の適用を受けている。
■ 新工場概要
名称:植物工場(仮称)
所在地:鹿児島県鹿児島市谷山港3-3-5 (日本ガス鹿児島工場内)
投資額:約3.5億円(設備額合計)
施設面積:約900㎡
栽培品目:葉物野菜 リーフレタス類
栽培規模:2,000 株/日
年間生産量(想定):665,000株
操業開始予定:2016年12月