東レ、米国でトーレペフの生産設備増強/40億円を投資
東レ(東京都中央区)は5日、米国子会社のToray Plastics (America), Inc.(以下:TPA)が製造するポリオレフィン発泡体「トーレペフ」の生産能力増強を決定したと発表した。
総投資額は約40億円で、米国バージニア州のTPAバージニア工場に年産3,000トンの生産設備を増設し、2018年初からの稼働開始を目指す。今回の増設により、TPAのトーレペフの年産能力は7,500トンに拡大する。
トーレペフは、独自製法によるポリオレフィン系発泡体であり、軽量、断熱性、緩衝性、成形性、非吸水性等の特長を生かして、自動車の内装や家電製品の断熱材、住宅・土木用のクッション材など様々な用途に採用されている。特にTPAが独自開発した品種、ToraSoftは、ソフトな質感と成形加工性の高さから、自動車用途で売上を伸ばしている。
自動車市場が拡大する中、北米自動車メーカー各社の車種差別化戦略にともなう内装材高級化により、ドアトリムなどのソフトタッチ自動車内装材用として「トーレペフ」の採用が増加している。さらに、内装材のデザイン統一化が進み、従来主用途であったドア材に加え、インストルメントパネル材への採用拡大を見込む。
今回の生産能力増強は、北米での自動車内装材用途の需要拡大に対応するもので、TPAでの早期の生産能力拡充により、事業拡大と市場への供給を目指す。
■ 設備投資概要
会社名:Toray Plastics (America), Inc.
所在地:米国・バージニア州(TPAバージニア工場内)
投資額:約40億円
生産品目:ポリオレフィン発泡体「トーレペフ」
生産能力:3,000トン/年
稼働開始予定:2018年初