出光興産、台湾で石油樹脂製造装置建設/紙おむつなどの需要増に対応
2016年9月7日
出光興産(東京都千代田区)は1日、台塑石化股份有限公司 Formosa PetrochemicalCorp.(以下FPCC)と、台湾で水添石油樹脂の製造装置を建設すると発表した。
同社の水添石油樹脂(商品名:アイマーブ)は、ジシクロペンタジエン及び芳香族化合物を原料に、重合・水添技術を活用し独自開発したもの。無色透明かつ、優れた熱安定性を有し、主に紙おむつ等衛生材に使用されるホットメルト接着剤の粘着付与剤として使用すると、耐熱性・耐寒性、粘接着性にバランスのとれた性能を発揮する。
近年、中国及び東南アジアを中心とした新興国では、経済成長に伴い、紙おむつ等の衛生材需要が急速に拡大している。同社は徳山事業所にて生産(生産能力:1万t/年)していたが、海外での需要拡大に対応するため、需要地に近い台湾においてFPCC社と合弁会社を設立し、製造装置建設を検討していた。
今回の製造装置建設により、生産能力は従来の3倍以上となり、需要拡大・販売増に対応すると共に、より安定的な供給が可能となる。将来的には、需要拡大に対応できるよう生産能力の増強も可能となっている。
■ 設備投資概要
会社名:台塑出光特用化学品股份有限公司(Idemitsu Formosa Specialty Chemicals Corporation)
所在地:台湾雲林県麦寮
生産品目:水添石油樹脂(商品名:アイマーブ)
生産能力:約2.5万t/年
完工:2018年下期
商業運転開始予定:2019年上期