NGSアドバンストファイバー、60億円を投じた第二工場が竣工/航空機エンジン部品の製造
2016年9月20日
炭化ケイ素連続繊維の製造販売を行うNGSアドバンストファイバー(富山県富山市)は、本社工場敷地内に建設を進めていた第二工場の竣工式を9月16日に行った。
同社が製造する炭化ケイ素連続繊維は、セラミック材料として優れた強度と弾性率を持ち、大気中における耐酸化性、化学的安定性、耐熱性に優れた先端材料。同素材は主に航空機エンジンに使用されている。
具体的にはCFMインターナショナル社製の「LEAP」や、GE社製の「GE9X」などに使われており、これらは、エアバスA320neoやボーイング737MAXをはじめ、COMACC919やボーイング777Xなど、今後数年の間に商業運転を開始する次世代航空機に搭載される予定。
新工場は、最新の製造技術の導入により、原材料から紡糸、不融化(電子線照射)、焼成に至る一連の製造ラインを増強する。特に高機能グレード製品である、「ハイニカロン」「ハイニカロンタイプS」の生産能力を現状の10倍に拡張し、従業員は現状の56人から、100人規模に拡充する計画。
■ 新工場概要
所在地:富山県富山市高内1-1(本社工場敷地内)
投資額:約60億円
敷地面積:約11,000㎡
延床面積:約6,000㎡
主要導入設備:電子線照射装置・焼成設備など
主な生産品目:「ハイニカロン®」「ハイニカロン®タイプS」
生産能力:約10t/年
竣工:2016年9月14日
操業開始予定:2016年末